保育士の職務経歴書の書き方|完成見本とWordフォーマット・例文つき

PR:当サイトはプロモーションを含みます

選考対策
保育士の職務経歴書の書き方|完成見本とWordフォーマット・例文つき

「保育士でも職務経歴書は必要なの?」「何を書けばいいのかわからない」と手が止まっていませんか。

職務経歴書に決まった様式はありませんが、書く項目は実務でほぼ決まっています。標題・日付・氏名の冒頭部に続けて、職務要約、職務経歴、資格・免許、活かせるスキル、自己PRの5つを並べる形が標準です。用紙はA4縦で1〜2枚にまとめます。

この記事では、用紙や枚数といった基本ルールから、項目別の書き方の見本、自己PRの型、パートやブランクなどケース別の書き方、そして園児の名前をどこまで書いてよいかの線引きまで解説します。

この記事を読んで分かること
  • Q保育士の職務経歴書にはどんなことを書けばいいですか?
    A決まった様式はありませんが、書く項目は実務でほぼ決まっています。標題・日付・氏名の冒頭部に続けて、職務要約、職務経歴、資格・免許、活かせるスキル、自己PRの5つを並べる形が標準です。保育士の場合は職務経歴の欄に、施設形態・園の規模・担当クラスの年齢と園児数まで書き込みます。
  • Q保育士は職務経歴書が必要ですか?
    A求人票で提出を求められるケースが増えています。指定がない場合でも、履歴書の職歴欄だけでは伝わらない担当クラスや園の規模、行事の運営経験を伝えられるため、添えて損はありません。
  • Q職務経歴書でタブーとされることは?
    A園児や保護者が特定できる記述、前の園への批判、ネットの例文の丸写し、経験年数や実績の誇張です。特に園児の名前や個別の事例は、保育士の秘密保持義務(児童福祉法第18条の22)に触れるおそれがあります。
  • Q保育士の職務経歴書は手書きとパソコンのどちらがいいですか?
    AA4縦の用紙にパソコンで横書きに作成するのが一般的です。総合転職サイトも保育士向けの記事も、レイアウトを整えやすいパソコンでの作成を勧めています。厚生労働省の資料では黒のボールペンや万年筆による手書きでも差し支えないとされていますが、鉛筆・シャープペンシルは使えません。
  • Q職務経歴書は何枚にまとめればいいですか?
    AA4縦・白無地の用紙で1〜2枚程度が目安で、多くても3枚までにおさめます。経験した園が1〜2か所なら1枚、3か所以上や勤続10年を超える場合は2枚になっても問題ありません。

職務経歴書とは?保育士も提出が必要な理由と履歴書との違い

職務経歴書とは、これまで自分が経験してきた職務の内容を、A4縦サイズ1〜2枚程度に自由な様式で詳しく記載する書類です(出典:厚生労働省「職務経歴書の作り方」)。応募先が「この人は自分の園が求める経験と能力を持っているか」を判断するための材料になります。

履歴書との違いは「詳しさ」と「様式の自由さ」

履歴書は様式が決まっていて、職歴は勤務先と入退職の年月を1行ずつ書くだけです。対して職務経歴書は様式が自由で、担当したクラスや園の規模、任されていた業務までを書き込めます。

厚生労働省の資料は、履歴書の記載内容を職務経歴書にそのまま写す書き方では職務経歴書を作成する意味がない、と明記しています。職務経歴書は、履歴書に書ききれなかった内容を補足してより詳しく記載するための書類です

保育士でも職務経歴書を求められるのはどんなとき

求人票に「履歴書・職務経歴書」と指定されている場合はもちろん必要です。指定がない場合も、経験のある保育士であれば添えて損はありません。

保育士の仕事は、園の規模や施設形態、担当した年齢によって内容が大きく変わります。履歴書の職歴欄に「○○保育園 入職」と書くだけでは、0歳児クラスを主担当していたのか、5歳児25名の担任だったのかが採用担当者に伝わりません。その差を埋めるのが職務経歴書です。

書くこと自体が面接対策になる

職務経歴書を書く作業は、これまでの経験を洗い出す「キャリアの棚卸し」そのものです。担当したクラス、任された役割、工夫したこと、その結果どうなったかを書き出していく過程で、自分では当たり前だと思っていた経験が強みとして言葉になります。厚生労働省の資料も、作成の過程で自分の能力や長所に気づき、自己PRの材料が整理できると案内しています。

面接では職務経歴書の記載内容をもとに質問されることが多いため、提出した書類のコピーを手元に残しておくとよいでしょう。面接の直前にコピーを読み返しておくと、書いた内容と食い違う受け答えを防げます

保育士の職務経歴書の基本ルール【用紙・枚数・フォーマット】

職務経歴書はA4縦サイズの白無地の用紙1〜2枚程度に、パソコンで横書きに作成するのが一般的です

用紙はA4縦・1〜2枚におさめる

厚生労働省の資料でもA4縦サイズ1〜2枚程度とされており、保育士向けに書き方を案内している転職メディアでも1〜2枚(多くて3枚)で一致しています。

経験の状況枚数の目安
経験した園が1〜2か所1枚
経験した園が3か所以上、勤続10年以上1〜2枚
転職回数が多く経歴が長い2枚(3枚まで)

枚数を増やすこと自体は問題になりません。避けたいのは、自己PRだけが2枚目に単独で移って2枚目がスカスカになる状態です。1枚に収めるか、2枚目にも十分な情報量を持たせるかのどちらかにします。

手書きとパソコン、どちらで作る?

厚生労働省の資料では、パソコンで横書きに作成するのが一般的としたうえで、黒のボールペンや万年筆による手書きでも差し支えないとしています。ただし鉛筆・シャープペンシルは使えません

手書きを選ぶ場合は、一般的なビジネス文書と同じく修正液や修正テープは使わず、間違えたら最初から書き直すのが基本です。パソコンで作成すると、応募先ごとに内容を書き換えるのが簡単なうえ、基本的なパソコン操作ができることのアピールにもなります。職務経歴書は応募先に合わせて書き分ける書類なので、こだわりがなければパソコンでの作成をおすすめします。

和暦・西暦は履歴書とそろえる

厚生労働省の資料では、年号は和暦か西暦のどちらかに統一するとされています。通常は和暦を使い、外資系企業やIT企業に応募する場合は西暦が一般的です。

保育園への応募ではどちらでも構いません。大切なのは、同時に提出する履歴書と表記がそろっていることです。在籍期間は「2020年4月〜2024年3月(4年0か月)」のように、年月に加えて通算期間を添えると読み手が経験年数を数えずに済みます。

文字サイズ・余白・見出しの付け方

パソコンで作成する場合、本文の文字は10.5〜12ポイント程度にし、本文のフォントは統一します。行間や文字間を詰めすぎず、上下左右の余白も十分にとります。

特に左側の余白は、採用担当者が書類をファイリングするために必要です。標題や見出しは太字や下線、番号を使ってメリハリを付けます。

厚生労働省の資料は、レイアウトが見づらいと採用の可能性が低くなり、逆に見やすければ「他人にわかりやすく説明する能力」が高いことのアピールになりプラス評価につながる、としています。読みやすさそのものが評価対象だと考えて作り込む価値があります

フォーマットやテンプレートは必要?

職務経歴書は様式が自由なので、これを使わなければならないという決まったフォーマットは存在しません。とはいえ白紙から作るのは大変なので、次のどちらかから始めるのが早いです。

  • この記事の記入用Wordフォーマットを上から埋めていく
  • 当サイトの作成ツール「Resumate for 保育士」で、項目に沿って入力する

Wordフォーマットは自分で体裁を整える必要がある一方、作成ツールは用意された入力欄に沿って進められるという違いがあります。Resumateは施設形態や担当年齢、コドモンなどのICT利用経験まで選択式で入力でき、PDF・Word・印刷の3つの形式で出力できます。スマホしか手元にない場合もブラウザだけで完結します。

どちらを使う場合も、注意したい落とし穴が1つあります。枠を埋めることが目的になり、応募先を問わず同じ内容を送ってしまいがちになる点です。厚生労働省の資料も、職務経歴書の内容は応募先によって異なるものになるとしたうえで、同一の内容を複数の応募先に使い回すことは適当ではないと明記しています。

保育士の項目に沿って入力するだけ

Resumateで職務経歴書を作る無料・ログインなしで始められます

保育士の職務経歴書に書く項目と並び順

職務経歴書に決まった様式はありませんが、書く項目は実務でほぼ決まっています。総合転職サイトと保育士向けメディアの書き方ガイドを見比べると、標題・日付・氏名の冒頭部に続けて、職務要約・職務経歴・資格・免許・活かせるスキル・自己PRを並べる形でおおむね一致しています。

冒頭部(標題・日付・氏名)

項目書き方
標題「職務経歴書」と、大きめの字で最上部中央に
日付提出日(郵送なら投函日、持参なら持参日)を右上に
氏名日付の下に右寄せで。パソコン作成でも氏名だけ自筆にしてもよい

本文の5ブロックと並び順

  1. 職務要約(これまでの経歴を200〜300字で総括する)
  2. 職務経歴(勤務先ごとに、時期・法人名と園名・施設形態・園の規模・雇用形態・担当クラス・職務内容・実績)
  3. 資格・免許(保育士資格、幼稚園教諭免許、その他の関連資格)
  4. 活かせるスキル・得意分野(ピアノ、製作、食育、ICTなど)
  5. 自己PR(自分の強みと、応募先でどう活かすか)

一般職向けのポータルサイトでは「活かせる経験・スキル」を職務経歴より前に置く例もありますが、保育業界では職務経歴そのものが主役になるため、経歴を先に、スキルを資格の近くに置く形が自然です

どこまで削っていいのか

厚生労働省・都道府県労働局・ハローワークの資料「職務経歴書の作り方」では、冒頭部の「標題」「氏名」「日付」と「職務経歴」の4つが必須で、それ以外は自分なりに選んで追加するものとされています。書類として成立する最低限はこの4つですが、実際に読まれる水準は上の5ブロックです。転職サイトが示す「最低限これだけは書く」のラインにも、職務要約・資格・自己PRは含まれています。

職務経歴と自己PRしか書かない書類は、経験年数が浅い場合を除いて情報が足りません。書く材料が思いつかないときも、項目を減らすのではなく、担当クラスの年齢や園児数といった数量を足して埋めるほうが通りやすくなります

志望動機は職務経歴書に必要?

職務経歴書に志望動機を書くことは必須ではありません。志望動機は履歴書に書くのが基本で、総合転職サイトが示す職務経歴書の項目一覧にも、志望動機は入っていないことがほとんどです。

履歴書の欄に書ききれない場合や、応募先への思いを詳しく伝えたい場合は、職務経歴書に加えても構いません。その場合は職務経歴と自己PRをすべて書いたあと、いちばん最後に置きます。経験と強みを伝えたうえで応募先への思いを書くほうが、説得力が出るためです。

履歴書と職務経歴書の両方に志望動機を書く場合は、同じ文章を写さず、職務経歴書側で経験に紐づけて書き足します。

【見本】保育士の職務経歴書の書き方を項目別に解説

保育士の職務経歴書は、園の規模・担当クラスの年齢・園児数といった「数量」を入れて書くと、実務能力が具体的に伝わります。ここからは項目ごとに書き方と見本を示します。

完成した職務経歴書の見本

項目別の説明に入る前に、完成形を見ておくと全体像がつかめます。認可保育園で1〜3歳児クラスの担任を7年経験し、小規模保育への転職を考えている保育士という設定の見本です。当サイトの職務経歴書作成ツール「Resumate for 保育士」で作成したものです。

保育士の職務経歴書の見本1ページ目。職務要約、職務経歴、資格の欄が並んでいる

保育士の職務経歴書の見本2ページ目。スキル・経験と自己PRの欄が並び、末尾に「以上」が入っている

この見本と同じ構成で、中身を空にした記入用のWordフォーマットを用意しました。各項目に何を書くかの説明を入れてあるので、上から順に埋めていけば形になります。

保育士の職務経歴書 記入用フォーマット

Word(.docx) ・ 約10KB

ダウンロードする

見本では、園の定員90名・担当クラスの年齢・副主任という役職・新人保育士2名の指導といった数量が職務経歴の欄に入っています。「担任を7年経験」だけで終わらせず、どの規模の園で何を任されていたかまで書くと、読み手が働いている姿を思い浮かべられます

①標題・日付・氏名

最上部の中央に「職務経歴書」と入れ、その下の右側に提出日と氏名を書きます。位置関係は次のとおりです。

記載するもの位置記載例
標題最上部の中央職務経歴書
日付標題の下・右寄せ2026年8月18日
氏名日付の下・右寄せ保育 花子

②職務要約(200〜300字)

職務要約は、採用担当者が詳しく読む前に「どんな経験を持ち、何ができる人か」を一目でつかむための項目です。保育士向けに書き方を案内している転職メディアでは、200〜300字程度(3〜5行)が目安とされています。

記載例職務要約

2018年に保育士資格を取得後、社会福祉法人〇〇会が運営する認可保育園(定員80名・職員30名)に正職員として入職し、6年間勤務しました。0歳児クラスの主担当から5歳児クラスの主担任までを経験し、直近3年間は3歳児から5歳児への持ち上がり担任を務めています。年間の園行事では運動会と発表会の企画責任者を担当し、準備の進行管理と職員間の分担を担いました。あわせて新任保育士2名のOJTと実習生の指導を任され、保育ICTシステム(コドモン)を用いた記録・連絡業務にも日常的に携わっています。今後は乳児保育に力を入れている園で、これまでの経験を活かして働きたいと考えております。

職務要約は詳しく書く欄ではないため、300字を超えたら削る方針で調整します。詳細は職務経歴の欄で書けば足ります。

③職務経歴(勤務先・施設形態・園の規模・担当クラス)

職務経歴は職務経歴書の中心です。勤務先は「(株)」などの略称を用いたり省略したりせず、正式名称で書きます。

書く要素記載例補足
在籍期間2018年4月〜2024年3月(6年0か月)通算期間を添える
法人・園名社会福祉法人〇〇会 〇〇保育園正式名称。略さない
施設形態認可保育園/認定こども園/小規模保育/企業主導型/院内保育応募先が規模感をつかめる
園の規模定員80名(園児78名・職員30名)数量を入れる
雇用形態正職員/パート/派遣正職員以外も明記する
担当クラス3歳児クラス主担任(園児25名・副担任2名)年齢と人数をワンセットで

パートや派遣での勤務を隠す必要はなく、雇用形態を明記したうえで担当していた業務を書くのが正しい書き方です。転職サイトの書き方ガイドでも、正職員以外の職歴を書く場合は雇用形態もあわせて明記するよう案内されています。厚生労働省の資料では、正職員以外の派遣社員・契約社員・アルバイト・パート等は( )書きで記載する例が示されています。

担当業務は箇条書きで5〜7項目にまとめます。

記載例職務内容
  • 年間指導計画、月案・週案・日案の作成
  • 保育日誌、児童票、個別記録の作成
  • 食事、排泄、午睡の援助と環境構成
  • 保護者対応(連絡帳、送迎時の会話、個人面談、懇談会)
  • 園行事の企画運営(運動会、発表会、夏祭り、卒園式)
  • 保育ICTシステム(コドモン)を用いた記録・連絡業務
  • 新任保育士のOJT、実習生の指導

「保育業務全般に従事」のような書き方は、何ができる人なのかが伝わらないため避けます。あわせて、保育の現場で当たり前に使っている言葉が応募先に通じるかも確かめてください。転職サイトの提出前チェックリストにも、社内用語や専門用語を使っていないか、同じ仕事をしていない人にも分かる言葉に置き換えられないかという項目が入っています。置き換えが難しい用語には、短い説明を添えます。

④資格・免許

資格や免許は正式名称で書き、取得年月を添えます。勉強中のものや一次試験に合格した段階のものも、その旨を明記したうえで記載できます。

記載例資格・免許
取得年月資格・免許
2018年3月保育士資格 取得
2018年3月幼稚園教諭一種免許状 取得
2022年10月子育て支援員研修(地域保育コース)修了

⑤活かせるスキル・得意分野

保育士としての専門性のうち、応募先で活かせるものを書きます。ピアノ、製作、食育、英語、モンテッソーリ教育、保育ICTシステムの利用経験、自治体の監査対応の経験などが該当します。

経験してきた領域は、上の見本のように単語で一覧にして構いません。乳児保育、食育・アレルギー対応、保護者面談、ヒヤリハット・事故報告のように並べると、何を任せられる人かが一目で伝わります。

一方で、性格や仕事への姿勢を強みとして書くときは、単語のままにしないでください。「協調性」「責任感」「向上心」といった言葉は誰でも書けるため、単語だけでは読み手の印象に残りません。「気配りができます」と置くのではなく、「気配りができます。子どもの体調の変化に早く気づき、担任間で共有することを心がけています」のように、保育の場面まで書き切ると伝わります

⑥実績は「数字」で書く

実績は、可能であれば数値で書きます。転職サイトの提出前チェックにも「数値を使って実績を具体的に表現できているか」という項目があり、厚生労働省の資料も成果指標の数値を記載するよう案内しています。保育士の仕事は数値化しにくいと思われがちですが、書ける数字は意外に多くあります。

種類書き方の例
担当人数「定員80名・職員30名の園」「0歳児クラス主担当(園児6名)」
クラス運営「4歳児クラス32名の主担任を3年間」「3歳児から5歳児へ持ち上がり」
行事の規模「年間12回の園行事のうち8回で企画責任者」
業務改善「保育ICTの導入で記録作成にかかる時間を短縮」
後輩指導「新卒3名に6か月のOJTを実施」

数字が出せない場合は、保護者や同僚からの言葉、取り組みが継続・制度化された事実、子どもの行動の変化に置き換えます。

たとえば、次のような書き方はよく見かけますが、何をした人なのかが伝わりません。

記載例改善前

クラス運営に取り組み、子どもたちと信頼関係を築きました。

担当したクラスの規模と、取り組んだ経緯と、その後どうなったかを足すと、同じ経験でも読み手が場面を思い浮かべられます。

記載例改善後

3歳児クラス(園児25名)の主担任を3年間担当しました。年度当初に登園をしぶる園児が複数いたため、一人ひとりの生活リズム表を作成し、家庭と連携した受け入れの流れを整えました。取り組みは翌年度以降もクラス運営の手順として引き継がれています。

職務経歴の並べ方は3パターン|編年体式・逆編年体式・キャリア式

職務経歴の並べ方には編年体式・逆編年体式・キャリア式の3つがあり、保育士の場合は古い経歴から順に並べる「編年体式」が基本です。総合転職サイトの多くがこの3形式を解説していますが、保育士向けに書き方を案内している記事で選び方まで書いているものはほとんどありません。

スタイル並べ方向いている人
編年体式古い経歴から順に並べる経験した園が1〜2か所。保育士はまずこれ
逆編年体式新しい経歴から順にさかのぼる直近の経験を最も見せたい人、同じ園に長く勤めた人
キャリア式職務内容の類型ごとに区分し、アピール力の高い順に並べる園を多く変わっている人、パート・派遣で複数の園に入っていた人

総合転職サイトの中には「迷ったら逆編年体式」と案内しているところもあります。直近の業務内容と成果が最初に目に入るためで、職種を変えながらキャリアを重ねてきた人には合った形です。一方、保育士向けのメディアは編年体式を勧めており、経験した園が1〜2か所であれば時系列に並べたほうが経歴の流れを読み取ってもらえます。厚生労働省の資料でも、どれを選べばよいか分からないときは編年体式とされています。

同じ園に10年以上勤めていて、直近で主任やクラスリーダーを任されている場合は逆編年体式を検討してください。現在の到達点が1行目に来るため、経験の厚みが最初に伝わります

キャリア式は経験した職務の内容を強調できる反面、時間の流れがわかりにくくなります。キャリア式を選ぶ場合は、職歴を簡単に時系列で並べた「略歴」を別に付けると読み手が混乱しません

保育士の職務経歴書の自己PRの書き方【例文つき】

自己PRは300〜400字程度で、「強み」「それを裏づけるエピソード」「応募先でどう活かすか」の順に書きます。職務経歴の欄を箇条書きで簡潔にまとめるのに対し、自己PRは「〜しました。」というていねいな文で書きます。1つの書類の中で「です・ます調」と「だ・である調」が混ざらないよう、文末をそろえてください。厚生労働省の資料では、職務経歴の欄は原則として名詞(体言)止めにし、自己PRと志望動機はていねいな文にすると案内されています。

強みが思いつかないときの探し方

厚生労働省の資料は、自分の能力や長所をうまく整理できないときの方法を4つ挙げています。

  • 仕事の中で得たもの(心がけたこと、身につけたこと、できるようになったこと)に着目する
  • 努力したこと、頑張ったこと、大変だったけれど乗り越えたことに着目する
  • やりがいや喜びがあったこと、ほめられたこと、達成感があったことに着目する
  • これまでの仕事に共通して「できること」「得意なこと」は何かを整理する

思い出した内容はいったんすべて書き出し、応募先に合わせて取捨選択します。この作業は「キャリアの棚卸し」と呼ばれ、転職サイトでも書類を書く前の手順として案内されています。経歴と強みを網羅した1枚を手元に作っておけば、園ごとに書き分けるときはそこから選ぶだけで済み、毎回ゼロから考えずに済みます。

自己PRの例文

まずは、同じ保育園から保育園への転職を想定した例文です。

記載例自己PR|保育園から保育園へ

一人ひとりの発達に合わせた関わりを続けることを大切にしてきました。3歳児クラス25名の主担任として、年度当初に登園をしぶる園児が複数いたことから、一人ひとりの生活リズムを保護者と書面で共有し、朝の受け入れの流れを組み直しました。登園時に泣いてしまう子には決まった職員が対応する形に変え、引き継ぎの内容を連絡帳と口頭の両方でそろえるようにしました。保護者からは家庭での様子を伝えやすくなったという言葉をいただき、この手順は翌年度以降もクラス運営の型として園に引き継がれています。行事では運動会と発表会の企画責任者を3年間務め、当日までの準備を職員間で分担する進行表を作成しました。貴園でも、子どもの様子を保護者と共有しながら、安心して過ごせるクラスづくりに取り組みたいと考えております。

ブランクを経て復職する場合は、離れていた期間に何をしていたかと、現場に戻るために準備したことをあわせて書きます。

記載例自己PR|ブランクからの復職

保育士として6年間勤務したのち、出産と育児のため4年間現場を離れておりました。この間は自身の子どもを預けながら、地域の子育て支援センターの活動に月2回参加し、乳児期の関わり方や離乳食の進め方について、保護者の立場からあらためて学ぶ機会を得ました。復職にあたっては、保育所保育指針と保育ICTシステムの操作を独学で確認しています。現場では0歳児から2歳児までの主担当を経験し、月案・週案の作成と個別記録の管理を担当しておりました。子どもを預ける側を経験したことで、送り迎えのわずかな時間に保護者が何を知りたいのかが、以前よりわかるようになりました。貴園では、乳児クラスでの経験と、保護者として過ごした期間に得た視点の両方を活かして働きたいと考えております。

保育士から異業種へ移る場合は、保育の言葉を応募先に通じる言葉に置き換えたうえで書きます。

記載例自己PR|保育士から異業種へ(事務職)

保育士として7年間、書類の作成と関係者との調整を日常的に担ってきました。年間指導計画と月案・週案の作成、園児78名分の児童票と個別記録の管理、保護者へ配布するおたよりの作成を担当し、提出期限を守るために職員間で進捗を共有する一覧表を作成しました。運動会では、外部の会場担当者や消防署への連絡、保護者への案内文の作成までを担当し、当日までの工程を逆算して進めました。前年の記録をもとに手順を見直し、直前に作業が集中しないよう分担を組み直しています。保育ICTシステムの導入時には、操作に不慣れな職員向けの手順書を作り、紙で管理していた記録を移し替える作業を主導しました。期限を守って正確に書類を仕上げる力と、立場の異なる相手と調整する力は、貴社の事務職でも活かせると考えております。

インターネットで見つけた例文をそのまま使うのは避けてください。理由は後述しますが、採用担当者も同じ例文を読んでいます。上の例文も、そのまま写すのではなく構成の参考として使ってください。

自己PRと志望動機は書き分ける

自己PRは自分の強みを伝えるもの、志望動機はなぜその園なのかを伝えるものです。同じ内容を両方に書くと、園研究をしていないという印象につながります

【ケース別】保育士の職務経歴書の書き方

パート中心・ブランクあり・異業種からといったケースには、それぞれ書き方の型があります。保育士向けの記事の多くは経歴別の自己PR例文を並べていますが、ケースによって変わるのは自己PRだけではありません。職務経歴の並べ方と、どの経験を前に出すかも変わります。

パート・保育補助・派遣で働いてきた場合

パートや派遣での勤務でも、実務経験や能力によって責任ある仕事を任されていたのであれば、正職員として働くうえでも活かせる要素があります。仕事の内容をよく分析して、応募先で活かせる部分を探し出します。

雇用形態を明記したうえで、担当していたクラスや業務を正職員と同じ粒度で書きます。フリー(保育補助)として複数のクラスに入っていた場合は、対応した年齢の幅そのものが強みになります。複数の園に短期間ずつ入っていた場合は、園ごとに細切れに並べるより、キャリア式で担当した年齢や業務の類型ごとにまとめたほうが経験の幅が伝わります。

同じ園に長く勤めていて初めて転職する場合

同じ園で同じ仕事を長く続けてきた場合は、その園の中だけで通用するものではなく、他の園でも通用したり応用できたりする要素を探し出してアピールします。園独自の呼び名がついている業務は、他の園でも通じる言葉に置き換えてください。並べ方は前述のとおり逆編年体式が向いています。

園を何度も変わっている場合

転職が多いと、採用担当者から「なぜ転職が多いのか」「採用してもすぐにまた転職するのではないか」と見られます。厚生労働省の資料では、転職の前向きな側面(能力の幅が広がったこと、それぞれの勤務先で実績をあげてきたこと)を説明しつつ、勤続していきたい意思を伝えることが推奨されています。

在籍期間が短い職歴を省略するのは避けてください。社会保険の記録から発覚し、経歴の詐称として扱われるおそれがあります。

ブランクがあって復職する場合

職歴の中でアピールできる要素が少ない場合は、自分の適性や潜在能力、将来性をアピールする方法があります。学生時代の活動や社会活動から書くこともできます。

ブランクを謝罪して終わらせるのではなく、その期間に得た視点を書きます。子育ての経験を通じて保護者の立場が理解できるようになった、といった内容は保育の仕事に直接つながります。

保育士から異業種へ転職する場合

異なる職種へ転職する場合、一般には未経験者として扱われます。厚生労働省の資料では、次の3点を説明することが推奨されています。

  • なぜ異なる職種へ転職しようとするのか
  • 応募先の職種・業種の仕事の内容を理解したうえで応募していること
  • 応募先の仕事をこなせる能力・適性があること

保育の業界用語をそのまま書かず、応募先に伝わる言葉に置き換えることが重要です。「環境構成」「設定保育」といった言葉は保育業界の外では通じません。事務職に応募するのであれば、指導計画の作成を書類作成とスケジュール管理の経験として、保護者対応を関係者との折衝の経験として書き直します。

幼稚園・認定こども園に応募する場合|幼稚園教諭の職務経歴書

幼稚園教諭として応募する場合も、職務経歴書の基本の形は保育士と変わりません。違うのは、園の運営単位と、計画書類の呼び方です。

幼稚園は「学級」を単位として運営され、1学級の幼児数は30人以下が原則で、学年の初めの日の前日に同じ年齢である幼児で編制されます(出典:幼稚園設置基準第3条・第4条)。また、各学級に少なくとも専任の教諭等を1人置くことが定められています(同第5条)。

複数担任が一般的な保育所と違い、幼稚園は1学級を1人で受け持つ前提のため、担当した学年と学級の幼児数を書くと経験が伝わります

計画書類の呼び方も異なります。幼稚園の教育課程は幼稚園教育要領によるとされ(学校教育法施行規則第38条)、保育所の保育内容は保育所保育指針に従うとされています(児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第35条)。応募先に合わせた呼称で書いてください。資格欄には保育士資格と幼稚園教諭免許(一種・二種)を併記します。

児童発達支援・放課後等デイサービス、学童保育へ移る場合

児童発達支援や放課後等デイサービス、学童保育(放課後児童クラブ)に応募する場合は、個別の配慮が必要な園児への対応経験や、異年齢の子どもをまとめた経験が評価につながります。応募職種の欄には、求人票に書かれた職種名をそのまま記載します。担当した子どもの人数と年齢の幅、関係機関と連携した経験を具体的に書きます

保育士の職務経歴書でやってはいけないこと

園児や保護者の名前を書く、ネットの例文をそのまま写す、前の園を批判する。この3つは避けてください

園児・保護者が特定できる記述を書く

保育士には秘密保持義務があります。児童福祉法第18条の22は「保育士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。保育士でなくなつた後においても、同様とする。」と定めています。退職後も義務が続くため、転職活動中の書類も対象になります

判断に迷ったときは、次の線引きで考えてください。

書いてよい避けたほうがよい
園児数、クラスの年齢、職員数園児や保護者の名前、イニシャル
行事の規模や回数特定の園児の怪我や事故の詳細
対応した配慮の種類(一般化した表現)保護者の家庭事情、健康状態
自分が担った役割同僚個人を特定できる記述

たとえば「〇〇ちゃんの発達支援を担当」ではなく、「発達支援が必要な園児への個別対応を担当」と一般化して書けば、経験は伝えつつ個人は特定されません

ネットの例文をそのまま写す

採用担当者も、検索して上位に出てくる例文を読んでいます。園名だけを差し替えた文章は「うちでなくてもよいのでは」と受け取られます。

厚生労働省の資料も、職務経歴書の内容は応募先によって異なるものになるとしたうえで、同一の内容を複数の応募先に使い回すことは適当ではないとしています。求人票と園のホームページを読み、応募先が求めていることに合わせて内容を選び直すことが、書類選考を通る最短の道です

抽象的な表現だけで終える

「子どもが大好きです」「責任感を持って取り組みます」といった表現は、誰にでも書けるため差がつきません。いつ、誰に対して、どのように関わり、その結果どうなったかの4点を入れると、同じ内容でも具体性が生まれます

前の園の批判やネガティブな退職理由を書く

そもそも退職理由は、職務経歴書には書かないのが基本です。総合転職サイトも、応募先から特に指定がない限り退職理由や転職理由は職務経歴書には書かないとしており、退職理由の記入欄があるテンプレートを使う場合は欄ごと削除して構わないと案内しています。応募先が指定する様式に欄がある場合や、自分から前向きな理由を伝えたい場合にだけ書けば十分です。

書く場合は「一身上の都合により退職」などと簡単に記載します。厚生労働省の資料でも前の勤務先の批判は厳禁とされています。人間関係や待遇への不満は、そのまま書くと同じ不満を繰り返す人だと受け取られます。

経験年数や実績を盛る

在籍期間や給与の詐称は、社会保険の記録や源泉徴収票から発覚します。経歴の詐称が発覚した場合、内定の取り消しや解雇につながります。保育業界は地域内のつながりが狭く、園同士で人の行き来があることも珍しくありません。

書き終えたら確認したいチェックリスト

提出前に、応募先に合わせた内容になっているか、表記が履歴書とそろっているかを必ず確認してください

  • 標題・日付・氏名に続けて、職務要約・職務経歴・資格・活かせるスキル・自己PRが入っている
  • 求人票と応募先のホームページを読んだうえで内容を選んでいる(使い回しになっていない)
  • 和暦・西暦、資格名の表記が履歴書とそろっている
  • 法人名・園名・資格名を正式名称で書いている
  • 園児や保護者が特定できる記述が混ざっていない
  • 保育業界の外では通じない専門用語を言い換えている(言い換えられないものには説明を添えている)
  • 誤字脱字がなく、印字のかすれや汚れがない
  • 面接で質問されたら答えられる内容になっている
  • 提出前にコピーを取った

読み返すときは、印刷して紙で確認すると余白や行間の詰まりに気づきやすくなります。画面上では気にならなかった余白の狭さが、紙にすると読みづらさとして表れることがあります

必須項目に沿って入力するだけ

Resumateで抜け漏れなく作成するPDF・Word・印刷に対応

それでも書けないときの相談先

書き方がわからないまま止まってしまったときは、保育士専門の転職エージェントに登録して添削を受ける方法があります。職務経歴書は応募先ごとに書き分けるものなので、応募先の園の情報を持っている相手に見てもらえると、どの経験を前に出すべきかの判断がしやすくなります。総合転職サイトも、書類作成に不安がある場合はキャリアアドバイザーへの相談を勧めています。

エージェントに登録せずに相談したい場合は、ハローワークの窓口でも応募書類の相談ができます。厚生労働省の資料でも、うまく書けない場合や作成後に不安がある場合はハローワークの窓口で相談するよう案内されています。地域によっては、ハローワークに併設されたジョブカフェでも相談を受け付けています。

作成そのものに手間を感じている場合は、入力していくだけで形になるツールを使う方法もあります。当サイトの「Resumate for 保育士」は、認可・小規模・企業主導型といった施設種別や担当年齢、コドモンなどのICT利用経験まで選択式で入力でき、PDF・Word・印刷の3つの形式で出力できます。入力内容は使っている端末に自動保存され、ログインすると別の端末からも続きを編集できます。

まとめ

保育士の職務経歴書は、A4縦1〜2枚に、標題・日付・氏名の冒頭部と、職務要約・職務経歴・資格・免許・活かせるスキル・自己PRの5ブロックをまとめるのが基本の形です

書類の出来を分けるのは、園の規模や担当クラスの園児数といった数量を入れて具体的に書けているかと、応募先に合わせて内容を選び直しているかの2点です。園児や保護者が特定できる記述だけは避けながら、これまでの経験を具体的に書き出してみてください。

この記事の執筆者

執筆者保育士転職のホンネ編集部

株式会社DeLT

保育士転職のホンネの企画・執筆を担当する編集部です。転職サービスの実態を調査し、公的資料や各社の一次情報にあたったうえで、保育士の方が自分に合うサービスを選べるよう情報を発信しています。