保育士の自己PRの書き方|強み別・状況別の例文37本と長所が見つからないときの探し方

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保育士の自己PRの書き方|強み別・状況別の例文37本と長所が見つからないときの探し方

「強みを書いてくださいと言われても、思いつかない」「書いてはみたけれど、どの園にも出せる文章になっている」と手が止まっていませんか。

保育士の自己PRは、強みを1つに絞り、それが表れた場面と結果を挙げて、応募先でどう活かすかで締めます。書く材料は、性格や行動の特徴・仕事への姿勢や意欲・将来の目標の3つです。

書き方の4ステップ、強み・状況・年代・応募先別の例文37本、長所が見つからないときの探し方、履歴書と職務経歴書と面接での書き分けまで解説します。志望動機の書き方は保育士の志望動機の書き方にまとめています。

この記事を読んで分かること
  • 書き方は4ステップ。強みを1つに絞り、場面を選び、結果を数え、活かし方で締める
  • 長所は思い出すものではなく、仕事で得たものを書き出してから言葉に当てはめる
  • 自己PRは履歴書では短く、職務経歴書は300〜400字、面接は30秒〜1分が目安
  • 強み別・状況別・年代別など、そのまま型に使える例文が37本
  • ネットの例文の写し、園児が特定できる書き方、強みの並べすぎは不利になる

保育士の自己PRとは?志望動機・自己紹介との違い

自己PRは「自分の強みは何か」を伝える項目で、書く材料は性格や行動の特徴・仕事への姿勢や意欲・将来の目標の3つです。

自己PRに書く材料は3つ

  • 性格・行動の特徴(積極性、粘り強さ、協調性、責任感など)
  • 仕事への姿勢・意欲(どのようにがんばり、どのように貢献したいか)
  • 将来の目標・これから伸ばせること

保育の仕事に置き換えれば材料は出てきます。性格なら複数担任のクラスでどう動いていたか、仕事への姿勢なら指導計画や個別記録をどう書いてきたか、将来の目標なら担当したい年齢や取りたい研修です。「保育士としてがんばってきた」ではなく、「どの年齢のクラスで、何人を担当して、何を続けてきたか」まで下ろすと、はじめて自己PRの材料になります。

自己PRと志望動機はどう違う?

志望動機は「なぜこの園なのか」、自己PRは「自分の強みは何か」を書きます。志望動機には応募先の園名が入りますが、自己PRは応募する園が変わっても大きくは変わりません。自己PRから園名を消しても意味が通るなら、書き分けはできています。同じ内容を両方に書くと、園を調べていないという印象になります。

「自己紹介」と書かれた欄には何を書く?

応募書類の「自己紹介」欄は、自己PRの別名です。厚生労働省の職務経歴書の手引きでも、自己PRの別名として「アピールポイント」「セールスポイント」「自己紹介」「私の強み」「仕事への姿勢」「仕事への意欲」「今後の目標」が並べて挙げられています。欄の名前が違うだけで、書くことは同じです。

紛らわしいのが、面接の冒頭で求められる自己紹介です。こちらは氏名と経歴を30秒ほどで要約するものです。書類の「自己紹介」欄は強みを書く、面接の冒頭の自己紹介は経歴を要約すると覚えてください。

保育士の自己PRの書き方【4ステップ】

自己PRは、①強みを1つに絞る ②その強みが表れた場面を選ぶ ③結果を数えられる形で書く ④応募先でどう活かすかで締める、の順に組み立てます。この記事の例文37本もすべてこの4ステップでできているので、ここで型を覚えてから例文に進んでください。

ステップ1|アピールする強みを1つに絞る

自己PRに使える長さは、長い職務経歴書でも300〜400字です。強みを3つも4つも入れると1つあたり100字を切り、どれも「そう書いてあるだけ」の文章になります。強みは1つ、多くても2つに絞ってください。

基準は、自分がいちばん自信のある強みではなく応募先が使いたがっている強みです。求人票と園のホームページを先に読んでから決めます。

ステップ2|強みが表れた場面を1つ選ぶ

場面は、いつ・どのクラスで・何をしたかが言えるものにします。「3歳児クラスの主担任だった年に、朝の受け入れの流れを組み直した」のように、日付と場所が思い出せる出来事が向いています。

ただし、園児の名前や家庭の事情が分かる書き方をしてはいけません。保育士には仕事で知った秘密を守る義務があり、退職後も続きます。線引きは記事の後半で整理します。

ステップ3|結果は数えられる形で書く

保育の仕事は売上のような数字が出ませんが、数えられるものはあります。

  • 担当したクラスの年齢と園児数
  • クラスの職員数、担任か副担任か
  • 続けた年数、担任した年度の数
  • 行事の規模(参加した家庭の数、当日の職員数)
  • 作った書類の種類(月案、週案、個別記録、おたより)
  • 引き継がれたかどうか(翌年度も同じ手順が使われた)

「クラス運営を工夫しました」ではなく「3歳児25名のクラスで、朝の受け入れの手順を組み直しました」と書けば、規模と中身が一度に伝わります。数字が出せない場合は、無理に作らず「何がどう変わったか」を事実のまま書いてください。

ステップ4|応募先でどう活かすかで締める

「貴園でも同じように取り組みたいと考えております」で終わると、どの園にも出せる文章になります。「園見学で伺った異年齢での活動の時間に」のように、応募先で実際に起きることを1つ入れると、自己PRなのに園を調べていることが伝わります。

締めは「貴園でも〜したいと考えております」の形が扱いやすく、園でない応募先は呼び方が変わります(記事の後半にまとめました)。

エピソードが出てこないときは、短いまま出す

型を知ると、今度は型を埋めたくなります。思い出せない場面を作って書くと、面接で崩れます。志望の動機とアピールポイントは、面接で採用担当者から最もよく質問される項目だからです(出典:厚生労働省・都道府県労働局・ハローワーク「応募書類の作り方」)。覚えていない出来事をそれらしく書く、確かめていないのに「〜につながりました」で締める、言われていないのに「保護者から感謝の言葉をいただきました」と書く、の3つはやらないと決めておきます。

結果が書けないなら、結果の文をとばして活かし方に進んで構いません。担当した事実だけを述べて締めた200字の自己PRは、作り話で埋めた400字よりも面接で強くなります。

自分の経歴のどれをステップ2に置くかで手が止まることもあります。当サイトの職務経歴書作成ツール「Resumate for 保育士」は、担当した年齢や担任の種別、実際にあった出来事の材料を選ぶと、自己PRの下書きを組み立てます。入力にない場面を足さない作りですが、AIの下書きなので、事実と違うところがないか読み返してから使ってください。

\ 担当年齢や担任種別を選ぶと300〜400字の下書きができます /

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【強み別】保育士の自己PRの例文15本

同じ強みでも、それが保育のどの場面に表れたかを書かなければ自己PRになりません。「共感力があります」は誰でも書けますが、それが朝の受け入れのどこで役に立ったのかは、その人にしか書けません。

例文はそのまま写さず、クラスの年齢と人数・続けた期間・実際に起きていた場面の3つを入れ替えてください。この3つを差し替えれば骨組みはそのまま使えます(園名は「〇〇保育園」にしてあります)。検索の多い5つの強みを全文で挙げ、そのほかの10本は早見表にまとめます。

例文①|共感力

共感力は、泣いている子への対応、登園をしぶる子の受け入れ、いざこざの仲裁に表れます。「気持ちに寄り添ってきました」で終わらせず、どんな様子の子に、どんな言葉をかけ、その子がどうなったのかまで書きます。

記載例例文①|共感力

子どもが言葉にできていない気持ちを読み取り、代わりに言葉にして返すことを続けてきました。2歳児クラス18名の担任として、遊具の取り合いが続いた時期に、取り合いをやめさせる前にどちらの子にも「使いたかったんだね」と気持ちを先に返すことを職員間で決めて、半年間続けました。すぐに解決するわけではありませんが、自分の気持ちを言葉で伝えようとする姿が増え、保育者を呼びに来てから相手に伝える子が出てきました。この関わり方は翌年度も同じクラスの進め方として引き継がれています。貴園でも、子どもが自分の気持ちを言葉にできるまで待てる関わりを続けていきたいと考えております。

例文②|子育て経験

自分の子育て経験は、ブランクの説明としてではなく独立した強みとして書けます。離れていた期間を謝る文にせず、預ける側を経験して何が分かったかだけを書いてください。

記載例例文②|子育て経験

子どもを預ける側を経験したことで、保護者が知りたいことが以前より分かるようになりました。保育士として5年間勤務したのち、出産と育児のため3年間現場を離れ、その間は自分の子どもを保育園に預けながら地域の子育て支援の集まりに参加していました。預ける側になってはじめて、送り迎えの数十秒で何を聞けると安心するのかが分かり、復職後は連絡帳に書く内容を「できたこと」だけでなく「どんな様子だったか」に広げています。現場では0歳児から2歳児の担当を経験し、月案・週案の作成と個別記録の管理を担当してきました。貴園でも、保護者の立場で過ごした期間に得た視点を、日々の伝え方に活かしていきたいと考えております。

例文③|コミュニケーション力・保護者対応

コミュニケーション力は範囲が広いので、保護者対応に絞り、クレーム対応の武勇伝ではなく送り迎えの短い時間で続けてきたことを書いてください。

記載例例文③|コミュニケーション力・保護者対応

送り迎えの短い時間で、その日の様子を必ず一つ具体的に伝えることを続けてきました。1歳児クラス12名の担任として、連絡帳に書ききれない場面を口頭で足すようにし、けがや体調の変化があった日は、家庭で見てほしいことを合わせて伝えました。伝えにくい内容のときは、その場で結論だけを話さず、園での様子と家庭での様子を照らし合わせながら話すようにしています。担任を持った2年間、送迎時の会話をきっかけに家庭での様子を教えていただく機会が増え、体調の変化に早く気づけるようになりました。貴園でも、保護者が話しかけやすい受け入れの時間をつくっていきたいと考えております。

例文④|協調性・チームワーク

協調性は、複数担任や行事の準備で自分から動いて全体を回した経験として書きます。「誰とでも合わせられます」は受け身に読まれるので、意見が割れたときに何をしたかを入れてください。

記載例例文④|協調性・チームワーク

複数の担任で保育を進めるときに、決め事を口頭で終わらせず形に残すことを大切にしてきました。4歳児クラス28名を3名の担任で受け持った年度に、遅番と早番で子どもの様子の伝わり方に差が出ていたため、引き継ぎの内容を連絡帳と口頭の両方でそろえる手順を提案しました。ベテランの職員と経験の浅い職員で意見が分かれた際は、双方の言い分を聞いたうえで、記入する項目を3つに絞る折衷案をまとめました。手順を決めてからは、遅番の職員が保護者に伝えられる情報が増えました。貴園でも、担任同士が同じ情報を持って一日を進められるよう働きかけていきたいと考えております。

例文⑤|穏やかさ

穏やかさは、慌ただしい場面でも声を荒らげず段取りを崩さないことです。大人しさと読み違えられないよう、自分から段取りを決めた・職員間で共有したという行動を入れてください。

記載例例文⑤|穏やかさ

どのような場面でも声の調子を変えないことを、保育の中で意識してきました。1歳児クラス15名を3名の担任で受け持った年度は、複数の子が同時に泣く時間帯があり、対応の順番をあらかじめ決めたうえで、順番を待つ子には近くで声をかけるようにしました。急ぐ場面で大きな声を出すと、子どもがさらに落ち着かなくなるため、職員間でも声の大きさをそろえることを共有しています。担任した2年間、午睡前の切り替えにかかる時間が短くなりました。貴園でも、子どもが落ち着いて過ごせる時間の流れを、職員間でそろえながらつくっていきたいと考えております。

そのほかの強み10本|書き出しの早見表

自分に当てはまる強みを選び、書き出し例の数字と場面を差し替えれば、あとはステップ3・4を足すだけです。

#強み表れる場面書き出し例(数字と場面は差し替える)
⑥観察力・気配り朝の受け入れ、体調の変化、遊びの選び方3歳児クラス24名の副担任として、朝の受け入れで顔色と歩き方を見て、気になった子は午前中に検温していました。
⑦責任感・継続力担任の継続、行事担当の兼任、引き継ぎ〇〇保育園に7年間勤務し、うち5年間は0〜2歳児の主担任を、3年間は年間行事の担当を兼任しました。
⑧体力・健康早番と遅番、屋外での活動、行事の設営6年間の勤務で体調不良による欠勤は年に1日あるかどうかで、早番と遅番を含むシフトに入ってきました。
⑨明るさ・笑顔早番の受け入れ、行事の司会、実習生の受け入れ早番を担当した4年間、受け入れの時間は必ず名前を呼んでから迎え入れることを続けてきました。
⑩視野の広さフリーでの補助、複数クラスへの応援、行事の当日フリーの保育士として3年間、0歳児から5歳児までのクラスに入り、担任が手薄になる時間帯の補助を担当しました。
⑪柔軟性・臨機応変雨天の予定変更、欠席が多い日、行事直前の変更4歳児クラス26名の担任として、雨で戸外に出られない日に備え、室内でできる活動の一覧を担任間で共有していました。
⑫計画性・段取り指導計画、個別記録、行事の進行表5歳児クラス30名の主担任として、書類ごとに提出日から逆算した一覧表を作り、書く時間を決めていました。
⑬ピアノ・音楽朝と帰りの会、生活発表会、楽器を使った遊び朝と帰りの会の伴奏を5年間毎日担当し、子どもの声の高さに合わせてその場で移調して弾いてきました。
⑭製作・手先の器用さ季節の製作、壁面の構成、行事の飾りつけ3歳児クラス22名の担任として、はさみの扱いに差がある時期は、切る工程を済ませた材料と自分で切る材料を用意していました。
⑮絵本・読み聞かせ午睡前、行事の前、自由遊びの時間年齢ごとに反応のよかった絵本を記録し、午睡前は繰り返しのある絵本というように場面で選び分けてきました。

技能を強みにする⑬〜⑮は、できることより水準と考え方が読まれます。ピアノなら移調や初見でどこまで弾けるか、製作なら子どもの手の発達に合わせて工程を分けられるか、絵本ならどう選んでいるかを書いてください。

自己PRに書く長所が見つからないときの探し方

長所は思い出すものではなく、仕事の中で得たものを書き出してから、言葉に当てはめて拾い上げる作業です。何もない状態で「私の長所は何だろう」と考えても出てきません。順番を変えれば見つかります。

仕事の中から4つの角度で書き出す

自分の能力や長所をうまく整理できないときは、次の4つの角度から書き出します。

  • 仕事の中で得たもの(心がけてきたこと、身につけたこと、できるようになったこと)
  • 努力したこと、頑張ったこと、大変だったけれど乗り越えたこと
  • やりがいや喜びがあったこと、ほめられたこと、達成感があったこと
  • これまでのどの園でも共通して「できたこと」「得意だったこと」

保育士なら、1つ目は「書けなかった個別記録を一人で書けるようになった」のような変化、2つ目は「初めて0歳児の担任になった年に、月案の書き方を先輩に確認しながら続けた」といった経験、3つ目は保護者や職員から言われた言葉、4つ目は園が変わっても任されていた役割です。この段階では、自己PRに使えるかどうかを判断しないでください。応募先ごとに変わります。

言葉が出てこないときは、強みを表す言葉から選ぶ

厚生労働省の職務経歴書の手引きには、能力・長所・強みを表す言葉が2つの系統で並べられています。先に言葉のリストを見てから、自分の書き出したものがどれに当てはまるかを探すほうが早く見つかります。保育の場面に言い換えたものを右列に足しました。

1つ目は、性格や行動の特徴から探す表です。

系統言葉保育の場面
前向き積極的、チャレンジ精神、向上心、プラス思考研修に自分から申し込む、新しい活動を提案する
明るく社交的社交的、話しやすい朝の受け入れ、保護者との会話、実習生の受け入れ
エネルギッシュ負けず嫌い、体力がある屋外での活動、行事の設営、早番と遅番のシフト
忍耐強い粘り強い、勤勉生活習慣の自立、同じ関わりを毎日続ける
クリエイティブ発想力、好奇心製作、環境の構成、遊びの広げ方
気配り思いやり、協調性、気が利く複数担任の連携、手が足りない場所への先回り
まじめ素直、約束を守る、誠実提出物の期限、報告の徹底
知的探求心、研究熱心保育所保育指針の読み込み、記録の見直し
その他責任感、臨機応変、礼儀正しい担任の継続、予定変更への対応、来客対応

2つ目は、仕事の進め方から探す表です。

系統言葉保育の場面
見つける・作り出す企画力、先見力、観察力行事の企画、体調の変化の察知、危険の予測
理解する・判断する理解力、課題認識力、問題解決力配慮が必要な子への対応、クラスの課題の見立て
人や組織に関わる交渉力、チームワーク、指導力、傾聴力複数担任、後輩の指導、保護者の話を聞く
表現する説得力、伝える力保護者会、おたより、行事の司会
やり切る迅速性、正確性、計画性、報告・連絡・相談書類の期限、記録の正確さ、ヒヤリハットの報告
その他自己管理能力、状況判断力、誠意体調管理、事故が起きたときの対応と説明

この2つの表から選ぶだけで、書き出した経験に名前が付きます。名前が付けば、あとは4ステップに当てはめるだけです。

選んだ言葉は「→」で具体化する

言葉を選んでも、そのまま「協調性があります」と書けば元に戻ります。解決策は、言葉のあとに矢印で具体化を付けることです。「協調性(→年齢や立場に関係なく、誰とでも仕事を進められます)」のように、その言葉が自分の場合は何を指すのかを続けます。矢印の後ろに書ける内容がないなら、その言葉は自分の強みではありません。

記載例改善前

私の強みは協調性と責任感です。どんな職場でも周囲と協力し、任された仕事を最後までやり遂げます。子どもたちのために全力で取り組んでまいります。

記載例改善後

私の強みは、担任同士で情報をそろえてから一日を始められることです。4歳児クラス28名を3名で担任した年度に、早番と遅番で保護者に伝わる情報に差が出ていたため、引き継ぎに書く項目を3つに絞る手順を提案し、年度末まで続けました。貴園でも、担任間で同じ情報を持って動ける形をつくっていきたいと考えております。

改善前にも協調性と責任感は書いてありますが、矢印の後ろがありません。「何ができるか」ではなく「いつ、どこで、何をしたか」を書けば、言葉は自然に具体化します。

短所を裏返して長所にする

それでも見つからないときは、短所から入る方法があります。心配性なら「確認をおろそかにしない」、慎重すぎるなら「安全の確認を欠かさない」、頑固なら「決めたやり方を続けられる」、気にしすぎるなら「子どもの小さな変化に気づく」。ただし裏返しただけでは自己PRになりません。表れた場面を1つ足してはじめて使えます。

強みは決まったのに300〜400字にするところで止まる場合は、Resumateで下書きを作ってから直す方法もあります。

\ 施設の種類・担当年齢・エピソードの材料を選ぶだけ /

Resumateで強みを選んで文章にする保育士専用の職務経歴書ツール(無料)

【状況別】転職・ブランク・未経験・新卒の自己PR例文6本

同じ強みを書く場合でも、保育士からの転職・ブランクからの復職・異業種からでは、書き出しと厚くする箇所が変わります。採用する側が心配していることが違うからです。

例文⑯|保育園から保育園への転職

同じ職種への転職で読まれるのは、4月から何を任せられるかです。担当した年齢の幅、担任の種別、書けた書類を、前の園でできていたとおりに書いて構いません。

記載例例文⑯|保育園から保育園への転職

年度のはじめに、クラスの生活の流れを組み立て直すことを担当してきました。〇〇保育園に6年間勤務し、1歳児から5歳児までのクラスを担任し、うち4年間は主担任を務めました。持ち上がりではないクラスを受け持った年度は、前年度の記録を読み込んだうえで、朝の支度と午睡前の切り替えの手順を職員間で先に決めてから4月を迎えるようにしています。年間指導計画と月案・週案、園児30名分の個別記録の作成も担当してきました。貴園でも、年度はじめの生活の流れづくりから関わっていきたいと考えております。

そのほかの状況5本|書き出しの早見表

経歴に説明がいる場合は、心配されている点にどう答えるかがそのまま書き出しになります。

#状況答えること書き出し例(数字と場面は差し替える)
⑰ブランクからの復職離れていた理由は一文で足りる。残りは戻るために何をしたか家族の介護のため4年間現場を離れておりましたが、自治体の保育士向け再就職支援研修を受講し、保育所保育指針の改定内容と保育ICTシステムの操作を確認しています。
⑱未経験・異業種から保育士へ前職で身につけたことが、保育のどの場面で使えるか前職では小売店で6年間、相手が何に困っているかを先に聞いてから説明する進め方を続け、働きながら保育士資格を取得しました。
⑲保育士から異業種(事務職)へ保育の言葉を、園の外に通じる言葉に置き換える保育士として6年間、年間の計画書と園児30名分の記録を管理し、行事では当日までの工程を8週間に分けて進めてきました。
⑳新卒実習で失敗したことと、それをどう直したか保育実習の初日に自分の話が全体に届かなかったことから、翌日以降は話す前に集まってもらう時間を必ず取るようにし、10日間続けました。
㉑転職回数が多い経験の幅が広がったことと、次は長く勤めたい意思認可保育園、小規模保育園、企業主導型保育園の3か所で通算8年間勤務し、定員19名の園と120名の園で進め方の違いを経験しています。

復職では、研修を受けていない場合でも指針の確認など実際にやったことを書きます。異業種へ移るときは、主活動・環境構成といった言葉を「何人を相手にした業務か」「何週間の工程か」に置き換えます。転職回数が多い場合も、在職期間の短い職歴を省略してはいけません。社会保険の記録から分かるため、経歴の詐称として扱われるおそれがあります。

【年代・雇用形態・応募先別】保育士の自己PRはどこを変える?例文13本

年代・雇用形態・応募先が変わっても、書く材料そのものは変わりません。変わるのは、採用する側が何を心配しているかへの答え方です。ステップ1「どの強みを前に出すか」だけを入れ替えると考えてください。

年代別|20代・30代・40代・50代・60代

年齢が上がるほど、経験の量ではなく「この園で何をする人か」を具体的に書きます。まず40代の全文を挙げ、そのほかの年代は書き出しの例を表にまとめます。

記載例例文㉒|40代

現場に立ちながら、園全体の流れを整えることを担当してきました。〇〇保育園に14年間勤務し、3歳児から5歳児までの主担任を務めたのち、5年間は行事全体の取りまとめを担当しています。運動会と発表会では、各クラスの担任から出た希望を先に集め、当日の進行と職員の配置を決める形に変えました。担任として保育に入る時間は減らさず、日常の保育の中で行事の準備が進むよう年間の計画に組み込んでいます。貴園でも、担任として現場に入りながら、園全体で動く場面の調整を担いたいと考えております。

40代は、役職の経験と一緒に、現場に入る意思も書いてください。

#年代見られていること書き出し例(数字と場面は差し替える)
㉓20代できることの数より、これから伸びる余地と続ける力分からないことをその日のうちに確認する習慣を3年間続け、1年目は下書きを見てもらっていた月案を、2年目からは一人で仕上げられるようになりました。
㉔30代自分のクラスを回せることと、まわりの職員を支えられること5歳児クラス30名の主担任を4年間務め、新任の職員と組んだ年度は一日の流れを時間ごとに書き出した表を用意しました。
㉕50代これまでの経験を、次の世代にどう渡せるか通算26年間の勤務で0歳児から5歳児までの担任を経験し、主任としては年間の書類の様式と行事の手順書を整えました。
㉖60代どのくらい働けるか(勤務条件は本人希望記入欄に書く)通算34年間、直近の10年間は乳児クラスを担当し、顔色と食事の量、遊びの選び方の3つを毎日見て記録に残してきました。

50代・60代は、経験の長さに加えて、新しいやり方を受け入れる姿勢も書いてください。経験の長さだけだと、園のやり方に合わせてもらえるか不安に思われます。

雇用形態・役職別|パート・派遣・主任・園長

雇用形態と役職で、心配されていることが変わります。まずパートの全文を挙げます。

記載例例文㉗|パート・アルバイト

決まった時間帯に確実に入れることを、パートとして働くうえでの自分の役割だと考えています。〇〇保育園でパート保育士として4年間、平日の午前中に1歳児クラスの補助として勤務し、その間の欠勤は年に1回あるかどうかでした。担任が書類を書く時間を確保できるよう、午前中の活動と食事の準備を任せていただいており、担任と交わす引き継ぎのメモも自分から続けています。子どもが小学生になり、勤務できる時間帯が広がりました。貴園でも、担任の手が足りない時間帯に入りながら、長く勤めていきたいと考えております。

パートの自己PRは、勤務してきた期間と欠勤の少なさを書くだけで「続けられる人」だと伝わります。希望する曜日や時間は本人希望記入欄に分けて書いてください。

#雇用形態・役職心配されていること書き出し例(数字と場面は差し替える)
㉘派遣経歴が細切れに見えないか、腰を据えて働く気があるか認可保育園を中心に7か所の園に入り、入る前にその園の一日の流れと記録の様式を確認して、初日から同じ手順で動けるよう準備してきました。
㉙主任・リーダー何人をまとめ、まとめるために何をしたか主任として5年間、職員22名の勤務シフトの作成と担任の配置を担当し、意見が分かれる場面では判断の基準を3つ決めてから話し合う形に変えました。
㉚園長・施設長運営と保育の両方に、実際に何をしたか定員90名の認可保育園で園長を6年間務め、時間外の作業が多かった書類の様式を見直して、記録を保育時間内に書き終えられる形に変えました。

派遣から正職員を目指す場合は、なぜ今回は腰を据えたいのかを一文入れてください。主任・園長として応募するときは、役職の経験に加えて必ず現場に入る意思を添えます。管理業務だけを希望していると読まれると、担任を探す園では採用しにくくなります。

応募先別|施設の種類で前に出す経験は変わる

応募先が保育園以外なら、書く材料は同じでも、並べる順番を変えるだけで読まれ方が変わります。

応募先前に出す経験書かないほうがよいこと
認可保育園(私立)担任した年齢と園児数、年間行事の企画運営、指導計画の作成、保護者対応園の理念に触れずに一般論だけで終わること
公立保育園・公務員保育士なぜ公立か、なぜその自治体か、幅広い年齢への対応福利厚生や安定を志望の理由として書くこと
認可外保育園園独自の方針への理解、少人数への対応、特技の活用「資格がなくても働ける」ことに触れること
認定こども園0〜5歳の幅広い年齢への対応、幼稚園教諭免許の保有保育所と幼稚園のどちらか一方の経験だけを書くこと
小規模保育園0〜2歳児の乳児保育、一人ひとりとじっくり関わった経験大規模な行事の企画運営だけを前に出すこと
企業主導型保育園早朝・延長・土曜の勤務、異年齢での保育、働く保護者への理解認可との違いに触れずに書くこと
院内保育・事業所内保育変則的なシフトへの対応、少人数と異年齢、感染症対策行事の企画力ばかりを強調すること
学童保育(放課後児童クラブ)小学生への関わり、宿題や遊びの見守り、長期休みの対応未就学児の保育の話だけで終わること
児童発達支援・放課後等デイサービス配慮が必要な子への関わり、個別の支援、保護者への支援「学ばせていただきます」で終わる受け身の姿勢
訪問保育・ベビーシッター1対1での保育、家庭ごとに変わる環境への対応、衛生と安全の管理集団をまとめる指導力を主にすること

表の右列は、応募先を取り違えているとひと目で分かってしまう書き方です。左列の経験が自分にない場合は、いちばん近いものを探してください。応募条件を完全に満たしていなくても、似た経験があればアピールになります。保育園以外の4つの施設については、書き出しの例も挙げます。

#応募先書き出し例(数字と場面は差し替える)
㉛小規模保育園定員120名の認可保育園で7年間勤務し、うち5年間は0〜2歳児クラスの担任として、同じ1歳児でも食事と午睡の必要な時間が違うため個別の記録を毎日つけてきました。
㉜院内保育・事業所内保育定員20名の企業内保育所で3年間、0歳児から5歳児までの異年齢保育を担当し、年上の子が待つ時間が長くならないよう活動を2つ用意して選べる形にしました。
㉝学童保育(放課後児童クラブ)5歳児クラスの担任を3年間務めるなかで、就学に向けて自分で支度をする時間を毎日設け、手を出す前に待つことを職員間で決めていました。
㉞児童発達支援・放課後等デイサービス加配の対象となる園児を担当した年度が3年あり、一斉の説明が届きにくい子には絵と写真で手順を示したカードを用意しました。

小規模保育園には、なぜ大きな園ではないのかに一文で答えます。院内保育は、夜間や宿直に対応できるかを求人票で確かめてから書きます。児童発達支援や放課後等デイサービスでは「勉強させていただきます」で終わらせず、実際にやってきた工夫を書きます。

応募先の呼び方は「貴園」でいい?

自己PRの締めで使う呼び方は、応募先の種類で変わります。学童保育や児童発達支援の事業所に「貴園」と書くと、その1語で応募先を分かっていないことが伝わります。

応募先書類での呼び方
保育園・幼稚園貴園
社会福祉法人・独立行政法人貴法人
病院・医院(院内保育を含む)貴院
会社(株式会社が運営する事業所、訪問保育・ベビーシッター)貴社
学校貴校(大学・短大は貴学でも可)

園でも法人でも会社でもない応募先は、学童保育なら「貴施設」、児童発達支援や放課後等デイサービスなら「貴事業所」が読み手に自然です。迷うときは「(法人名または事業所名)様」でもかまいません。「御社」は話し言葉なので、応募書類には使いません(面接では「御社」や「(法人名)様」を使います)。履歴書の他の欄の書き方は保育士・幼稚園教諭の履歴書の書き方にまとめています。

履歴書・職務経歴書・面接で自己PRの書き方はどう変わる?

履歴書の自己PRは志望の動機と同じ欄に同居するので短く、職務経歴書は独立した項目なので300〜400字、面接は30秒〜1分で話せる長さにします。中身は同じでも、入る量が違います。

履歴書|志望の動機と同じ欄に同居している

履歴書に自己PRだけの欄がある様式は、実はあまりありません。厚生労働省のA4版の履歴書様式例では、「志望の動機、特技、好きな学科、アピールポイントなど」が1つの欄にまとまっており、幅約17cm・高さ約6cmの罫線のない箱になっています(2026年8月時点、様式例PDFの実測)。行数の指定もなく、この欄に志望の動機とアピールポイントの両方を入れることになります。

配分の目安は、欄の3分の2を志望の動機に、残りを自己PRに使う形です。10.5ポイントで組んだ場合の欄全体が400〜500字ほどなので、自己PRに使えるのは150〜200字程度になります。寸法からの目安なので、市販の様式では手元の欄に合わせてください。ピアノや製作などの特技は、この欄の最後に2〜3行添えると収まります。

職務経歴書|独立した項目にして300〜400字

職務経歴書の自己PRは300〜400字が目安で、職務経歴の欄が名詞止めなのに対し、自己PRは「〜しました。」というていねいな文で書きます。1つの書類の中で文末がそろっていないと読みにくいので、職務経歴は「〜を担当」「〜に従事」、自己PRと志望動機はていねいな文、と決めてください。

職務経歴書で必須なのは標題・氏名・日付・職務経歴の4つで、自己PRは任意の項目です。それでも書くことをすすめるのは、職務経歴の欄は担当した業務を並べる場所なので、強みを言葉にできるのは自己PRの欄しかないからです。

面接|30秒〜1分で話せる長さに削る

書類に書いた400字をそのまま暗唱すると、聞いている側は長く感じます。志望の動機とアピールポイントは、面接で最もよく質問される項目です。提出した書類はコピーを取り、面接の前に読み返してください。書いた内容と話す内容が食い違うと、そこから先が厳しくなります。

同じ強みを3つの長さに書き分けた例

同じ協調性を題材に、履歴書版・職務経歴書版・面接版を並べます。削るのは場面の描写ではなく、前置きと修飾です。

記載例例文㉟|履歴書版(約170字)

複数の担任で進める保育で、決め事を形に残すことを大切にしてきました。4歳児クラス28名を3名で担任した年度に、早番と遅番で保護者に伝わる情報に差が出ていたため、引き継ぎに書く項目を3つに絞る手順を提案し、年度末まで続けています。貴園でも、担任同士が同じ情報を持って一日を進められる形をつくっていきたいと考えております。

記載例例文㊱|職務経歴書版(約380字)

複数の担任で保育を進めるときに、決め事を口頭で終わらせず形に残すことを大切にしてきました。4歳児クラス28名を3名の担任で受け持った年度に、早番と遅番で子どもの様子の伝わり方に差が出ていることに気づき、引き継ぎの内容を連絡帳と口頭の両方でそろえる手順を提案しました。項目を増やすと続かないため、記入するのは「体調」「食事」「その日にあったこと」の3つに絞っています。手順を決めた際にベテランの職員と経験の浅い職員で意見が分かれましたが、双方の考えを聞いたうえで、まず1か月試してから見直す形にまとめました。年度末まで続けた結果、遅番の職員が保護者に伝えられる情報が増え、この手順は翌年度も引き継がれています。貴園でも、担任同士が同じ情報を持って一日を進められるよう、決め事を形に残すところから関わっていきたいと考えております。

回答例例文㊲|面接版(話し言葉・約300字)

わたしの強みは、担任同士で情報をそろえてから一日を始められることです。前の園で4歳児28名を3人の担任で受け持ったとき、早番と遅番で保護者にお伝えする内容に差が出ていました。そこで、引き継ぎに書く項目を「体調」「食事」「その日にあったこと」の3つに絞る手順を提案しました。最初は職員によって意見が分かれたのですが、まず1か月試してから見直すことにして、年度末まで続けられました。結果として、遅番の職員も保護者にお伝えできることが増え、翌年度も同じ形が使われています。貴園でも、担任同士が同じ情報を持って動ける形をつくっていきたいと考えています。

3つを見比べると、消えているのは「意見が分かれた」経緯の詳しさと、手順を決めた理由です。場面と数字は3つとも残っています。短くするときは、いつ・どこで・何をしたかを最後まで残してください。

保育士の自己PRでやってはいけないこと

インターネットの例文の写し、園児が特定できる書き方、強みの並べすぎ、前の園の批判の4つは、選考で不利に働きやすい書き方です。どれも書いている本人には見えにくいので、書き上げたあとに順番に確かめてください。

インターネットの例文をそのまま使う

例文を載せた記事は誰でも読めるので、応募先の採用担当者も同じ文章を目にすることがあります。園名だけを差し替えた文章は、「うちでなくてもいい」と受け取られます。この記事の例文も、構成の順番と数字を入れる場所の参考として使ってください。

園児や保護者が特定できる書き方をする

自己PRには具体的なエピソードを書きますが、保育士のエピソードには必ず園児と保護者が登場します。

保育士には、仕事で知った秘密を漏らしてはならない義務があり、保育士でなくなったあとも続きます(児童福祉法第18条の22)。退職後も対象になるということは、転職活動中も対象だということです。応募書類は園の外に出るので、書く内容には線を引く必要があります。

書いてよい書いてはいけない
担当したクラスの年齢、園児数、職員数園児の名前、イニシャル、「〇〇ちゃん」といった呼び方
担任か副担任か、勤務した年数個人が特定できるけがや事故の詳しい経過
行事の規模、参加した家庭の数家庭の事情(離婚、経済状況、健康状態)
作成した書類の種類、使っていたシステム同僚や上司の個人情報、人物評
配慮が必要な園児への対応を、属性として書くこと診断名と個人を結びつけて書くこと

書き換え方は、個人ではなく属性で書くことです。

記載例改善前

年中クラスの〇〇ちゃんは、家庭の事情で生活リズムが安定せず、朝の登園時に泣くことが続いていました。母親と何度も面談を重ね、送迎の時間を調整していただいたことで登園がスムーズになりました。

記載例改善後

4歳児クラスで、朝の登園時に泣くことが続く園児を担当した年度がありました。生活のリズムを家庭と共有する必要があったため、送迎の時間帯について保護者と定期的に話す場を設け、受け入れの流れを組み直しました。

消したのは園児の呼び方と家庭の事情だけで、保育の中身は1文字も減っていません。

強みを並べすぎる・応募先で使えない強みを出す

強みが多いことは自己PRでは不利に働きます。ステップ1のとおり4つ入れると1つあたり100字になり、何ができる人なのかがぼやけます。書き出しの段階で複数出てくるのは正しく、そこから応募先に合うものを1つ選ぶのが自己PRの作業です。残りは面接で聞かれたときに答えれば足ります。

もう1つ、強みそのものは立派でも応募先で使えないなら評価されません。次のような組み合わせが典型です。

  • 0〜2歳児だけの小規模保育園に、大規模な行事の企画運営を主に書く
  • 自然の中での活動を中心にしている園に、読み書きや英語の指導を主に書く
  • 院内保育に、行事の企画力だけを書く
  • ベビーシッターの応募に、集団をまとめる指導力を主に書く

前の園の批判や、待遇の話になっている

退職の理由が人間関係にある人は多く、東京都の調査でも保育士を辞めた理由の1位は「職場の人間関係」で31.5%でした(出典:東京都「令和4年度 東京都保育士実態調査」、n=2,241)。

理由として自然であっても、自己PRの欄に書くと「同じことをうちでも言うのではないか」と受け取られます。「前の園では書類が多すぎて」「残業が常態化していて」といった書き方も同じです。前の園で何が起きたかではなく、次の園で何をしたいかに置き換えてください。給料や休日の希望も自己PRには入れず、本人希望記入欄に分けて書きます。

よく見かける言い回しをそのまま使う

「子ども一人ひとりに寄り添い」「貴園の理念に深く共感し」「主体性を尊重し」「個性を伸ばす保育」「日々精進してまいります」「精一杯努めてまいります」「〜する所存でございます」。これらの言葉は、書いてあっても何をする人なのかが分からないため、読み飛ばされます。

言い換えは、誰が・どの場面で・何をしたかに置き換えるだけです。「子ども一人ひとりに寄り添い」は「同じ1歳児でも食事と午睡の時間が違うので、個別の記録を毎日つけていました」に、「日々精進してまいります」は「まずは担当するクラスの一日の流れを覚えたいと考えております」になります。

書き上げた自己PRの確認と添削

自己PRは提出して終わりではなく、面接で同じ内容を自分の言葉で話すところまでが1セットです。書き上げたらそのまま出さず、次の項目を順に確かめてください。

提出前のチェックリスト

  • 強みが1つ(多くても2つ)に絞られている
  • その強みが表れた場面が、いつ・どのクラスで・何をしたかで書かれている
  • 園児の名前や、家庭の事情が分かる書き方をしていない
  • 数字(年齢、園児数、職員数、年数、行事の規模)がどこかに入っている
  • 応募先でどう活かすかで締めている
  • 応募先の呼び方が、園・法人・院・事業所・施設・社で正しい
  • 志望動機と同じ内容になっていない
  • 前の園の批判や、給料・休日の希望が入っていない
  • 覚えていない出来事や、確かめていない結果を書いていない
  • 文末が「〜です」「〜ます」でそろっている

見落としやすいのは4つ目です。数字が1つも入っていない自己PRは、読み終えても規模が分からないので印象に残りません。

声に出して読む

声に出して読むと、息継ぎができない長い一文がすぐ見つかります。読んでいて息が続かない一文は、2つに分けてください。面接では同じ内容を話すので、声に出して読めない文章は面接でも話せません。

添削してもらう先

ハローワークの窓口では応募書類の記載方法を相談できるほか、保育士向けの転職エージェントでも添削を受けられます。自分で読み返すときは内容が頭に入っているので、園名を伏せても意味が通ってしまうことに気づけません。他人の目を一度入れてください。

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まとめ

保育士の自己PRは、強みを1つに絞り、場面と結果を挙げて、応募先でどう活かすかで締めます。長所が見つからないときは、思い出そうとするのをやめて、仕事の中で得たものを書き出してから言葉のリストに当てはめてください。

例文は、どの要素をどの順で並べるかの型として使ってください。作り話で埋めた400字より、担当した事実だけで書いた200字のほうが面接まで通用します。

よくある質問

Q.保育士の自己PRは何を書けばいいですか?

A.自己PRに書く材料は、性格や行動の特徴(協調性・責任感・粘り強さなど)、仕事への姿勢や意欲、将来の目標の3つです。この中から強みを1つに絞り、その強みが表れた保育の場面と結果を挙げて、応募先でどう活かすかで締めます。強みを3つも4つも並べると、どれも根拠が薄くなります。

Q.保育士の自己PRは何文字くらい書けばいいですか?

A.職務経歴書に独立した項目として書くなら300〜400字、履歴書は志望の動機と同じ欄に同居するため150〜200字程度、面接は30秒〜1分で話せる長さが目安です。厚生労働省のA4版の履歴書様式例では、志望の動機とアピールポイントの欄は幅約17cm・高さ約6cmの罫線のない箱で、自己PRだけで400字を使うことはできません。

Q.保育士の自己PRでダメな例は?

A.インターネットの例文をそのまま使う、強みを3つも4つも並べる、前の園の批判や待遇の話になっている、園児や保護者が特定できる書き方をする、の4つです。とくに園児名や個人が特定できる家庭の事情は、保育士の秘密保持義務にふれるため書きません。

Q.自己PRと自己紹介は同じものですか?

A.応募書類の「自己紹介」という欄名は、自己PRの別名として使われます。厚生労働省の職務経歴書の手引きでも、自己PRの別名として「自己紹介」「セールスポイント」「私の強み」などが挙げられています。一方、面接の冒頭で求められる自己紹介は、氏名と経歴を30秒ほどで要約するもので別物です。

Q.職務経歴書に自己PRは書いたほうがいいですか?

A.必須の項目ではありませんが、書ける材料があるなら書きます。職務経歴書で必須なのは標題・氏名・日付・職務経歴の4つで、自己PRは任意項目です。ただし職務経歴の欄は担当業務を並べる場所なので、強みを言葉にできるのは自己PRの欄だけです。履歴書と同じ文章を写さず、場面を足して書き分けます。

この記事の執筆者

執筆者保育士転職のホンネ編集部

株式会社DeLT

保育士転職のホンネの企画・執筆を担当する編集部です。転職サービスの実態を調査し、公的資料や各社の一次情報にあたったうえで、保育士の方が自分に合うサービスを選べるよう情報を発信しています。

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